治療例集

2025-10-18 08:38:00

🍜ラーメン・から揚げ・ビビンバが好き。でもお腹が痛くなってしまう|30代後半女性

🌀来院のきっかけ

「ラーメンやから揚げ、コロッケ、ビビンバなどのこってりしたものが大好きなんです。食べ歩きもたくさんしてきました。

でも、食べた後におへそのあたりに激しい差し込むような痛みが出るようになり、冷や汗が出て動けなくなるんです…」

と来院された30代後半の女性。

ここ数年、食後に強い腹痛や下痢を繰り返すようになり、

「食べたいのに食べるのが怖い」と感じる日が増えていました。

仕事のプレッシャーや家庭内トラブルでの気疲れも重なり、“食べたいのに食べられない”こと自体が新たなストレスになっていたそうです。

📋主な症状

食後30分〜1時間でみぞおち〜おへそにかけて差し込むような激しい腹痛

痛みのあとに勢いある下痢をすることが多い。便は臭いが強く、出た後はすっきりとする。

外食や脂っこい料理(ラーメン、から揚げ、コロッケ、ビビンバなど)で悪化

仕事や家庭でのストレスが強いと悪化しやすい。

痛みが出ると冷や汗・顔面蒼白になることもある。

🔍東洋医学の見立て

この方は『湿困脾土、肝気犯脾』の状態と考えられます。

長年の脂っこい食事や不規則な生活で、「脾(ひ)」=胃腸の消化吸収の力が弱まり、

食べ物をうまく受け止められない状態に。

さらに、

・仕事でのプレッシャー(肝の緊張)

・家庭での気疲れ(心の疲弊)

・食べられないことへのストレス(気の停滞)

これらが重なり、肝の気が乱れて脾を攻めることで、

みぞおち〜おへそに差し込む強い痛みを引き起こしていました。

🪡治療とアドバイス

鍼灸では、次の方針で施術を行いました。

「脾胃」を整え、消化吸収の力を高める(健脾去湿)

「肝」の気をゆるめ、ストレスによる緊張をやわらげる(疏肝理気)

お腹の冷えを取り、巡りを良くして痛みを軽減(温通経脈)

🌿生活アドバイス

脂っこい料理は体調の良い日に、少量をゆっくり味わう。

できれば自分で料理をするか、食材、油などの鮮度が良さそうなお店で買う

 「食べられない焦り」よりも「食べられる日を増やす」発想で

 🌱経過(週1回 → 月2回ペース)

初回施術後:みぞおちの痛みが軽くなる、肩こりが解消する

3回目:差し込む痛みの頻度が減少し、痛みの程度が軽くなる

2か月後:外食しても軽い痛み、違和感程度ですむことが出てくる

3か月後:「お腹を気にせず食事を楽しめる日が少しずつ増えてきた」と笑顔に

 

このように、検査では異常が見つからなくても、東洋医学では“ストレスと体質のバランスの乱れ”を整えていくことで不調を改善に導くことが可能です。

仕事・家庭・食事…すべてに気を遣って疲れやすい方ほど、「肝気犯脾」からくるお腹のトラブルを起こしやすい傾向があります。

 

無理をせず、“食べる楽しみを取り戻す体づくり”を一緒にしていきましょう。

 腹痛下痢でお悩みの方は、note【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】腹痛下痢と東洋医学もお読みください。 

  

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2025-10-12 08:31:00

😣 汗と尿のリズムが乱れてつらい…|50代前半女性

🌀 来院のきっかけ

「育児や仕事に一生懸命になっている時は汗はほとんど出ないのに、座ったりちょっと休んだりした瞬間にどっと汗が噴き出てきます。
汗が出ない涼しい季節になるとトイレが近くなりやすく、特に朝起きたときは尿意が我慢できないほどです。
顔や胸はのぼせる感じで、腹部から下半身にかけては冷える感じもあります。
これは更年期かもしれないと思いながら、育児や仕事の疲れも重なって、イライラや肩こりも強いです。」

🔍 東洋医学の見立て

「湿熱上逆+気機鬱滞」

普段の精神的な緊張が強いため、体内循環が停滞しやすく、上焦に熱がこもって汗の出方が不規則になりがち

汗で余分な水分を排出できないため、熱・水分が胱経から代償的に排泄される→ 頻尿、特に朝の強い尿意

「脾運化低下」

下半身に湿が停滞しやすく、水分代謝が悪い

「腎陰不足」

加齢による陰液不足 → ホットフラッシュの背景

顔色は紅く、舌は淡紅で苔薄、脈は滑または弦滑

腹部から下半身にかけての冷え、肩こり、上半身のほてりあり

🎯 治療方針

・上焦の熱・気滞を解消して、津液の循環を整える

・下焦の停滞を解消して水分代謝を改善させる

・脾胃の運化を助け、湿の停滞を減らす

・腎陰を補い、ホットフラッシュの背景を整える

・肝気を調え、ストレスによる気滞を解消させる

治療タイミングの身体の状態により、上記方針から治療の優先順位を決定して、最適なツボを選ぶ。

📈 治療経過 ※回数には個人差があります

4回目:休止時のどっと出る汗が少し落ち着く、昼間の汗の抑制も改善傾向

8回目:頻尿の回数が減り、朝の強い尿意がややコントロールできるようになる

12回目:上半身のほてり・肩こり・下半身の冷えも改善し、汗・尿の循環リズムが安定

その後:治療を継続することで、症状はゆらぎながらも改善傾向に向かっている

 

💡 ポイント解説

汗と尿は、体内の熱・水分を排泄する補完的経路です。

動作中は汗が出ず、停止するとどっと出る → 気滞・上焦熱

汗が減ると代償的に膀胱排泄 → 頻尿、特に朝起床時に顕著

鍼灸では、気機の通路を整えることで汗・尿の循環を自然に調整し、上半身のほてりや下半身の冷えも改善します。

 

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2025-10-11 08:21:00

😢 まさか自分が円形脱毛症になるとは|40代女性

🌀 来院のきっかけ

 「美容院で、5~10円玉くらいのハゲがいくつかあると言われてびっくりしました。

たしかに最近、ブラッシングのたびに抜け毛が多いなと感じていました。

仕事や家庭のことでストレスが多く、夜も眠りが浅くて夢をよく見ます。

肩こりや頭の重だるさもあり、常に緊張している感じがします。」

皮膚科に行きローションをつけているが、できる限り早く回復させるために鍼灸も試してみたいと来院。

🔍 東洋医学の見立て

 「肝鬱化火、肝血虚(かんうつかか、かんけっきょ)」

→イライラによって気の流れが滞り、血の生成が損なわれ、毛根に栄養が届かない状態。

 ・精神的ストレス → 気が巡らず「肝気鬱結→化火」に

・気の滞りが続く → 血の生化(血をつくる働き)が弱まり「肝血虚」に

・血が不足し、毛根が養われず脱毛に至る

🎯 治療方針

 ・肝の気をめぐらせ、ストレスによる停滞を解消する

・気血の生成を助け、髪を養う血を補う

・頭部の血流を改善し、毛根への栄養循環を高める

 📈 治療経過(緩解まで約3か月) ※治療回数には個人差があります

 2回目: 首肩のこりがやわらぎ、睡眠の質が向上。抜け毛の増加が止まる。

4回目: 円形部の拡大がみられなくなり、うぶ毛の発生を確認。気分も安定。

8回目(約2か月): 髪にハリが戻り、うぶ毛が太くなってくる。

12回目(約3か月): 円形部がほとんど目立たなくなり、全体のボリューム感も回復。

再発防止と体質の安定を目的に、月1回のメンテナンスを継続中。

 

💡 髪は「血余(けつよ)」といわれ、血が充実していれば髪も健やかに保たれます。

ストレスで「気」が滞ると、血の生成も妨げられ、髪への栄養が届かなくなります。

鍼灸では、気血の巡りを整え、頭皮の血流を促しながら、心身の緊張をゆるめて自然な回復力を高めていきます。

円形脱毛症、髪の悩みでお悩みの方は、note【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】髪の悩みと鍼灸治療もお読みください。 

 

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2025-09-16 08:13:00

😣 デリケートゾーンがかゆい、トイレが近い…|40代後半女性

🌀 来院のきっかけ

 「ここ数か月、デリケートゾーンがムズムズかゆくて…。婦人科で検査を受けても異常はなく、薬を塗ってもぶり返してしまうんです。

 もともと胃腸が弱くて軟便や食後のもたれが出やすいです。生理前は特にかゆみが強く、イライラや胸の張りも出てきます。最近はトイレが近く、尿が少し白く濁るようになってきました。」

 女性専門鍼灸院で女性の先生ということもあり、思い切って鍼灸院に相談してみることにしました。

 🔍 東洋医学の見立て

 「肝経湿熱」

 → 胃腸虚弱から生じた内湿に、肝気鬱結で生じた熱が加わり、下焦に湿熱が滞り、かゆみや不快感として現れる。膀胱への影響として頻尿や尿の濁りも伴っている。

 顔は赤みが強く、舌質は紅、舌苔は白~黄膩、乾燥気味、脈は弦滑数。口が苦い、尿が濁って頻尿などの症状もみられる。

  🎯 治療方針

 ・肝経の湿熱を取り、かゆみを改善

 ・脾胃を補って内湿の発生を抑える

 ・気の巡りを整え、ストレス体質を調整する

 📈 治療経過

 初回:かゆみが軽減し、尿の回数も減少

 4回目:かゆみはほとんどなくなる、生理前のかゆみが和らぎ、尿の白濁も減少

 8回目以降:体全体の湿熱傾向が改善し、かゆみの再発予防を目的に治療継続中

  

💡 デリケートなかゆみは「湿熱」が背景にあることがあります。鍼灸では、かゆみの改善とあわせて体質から整えることで、再発を防ぐことができます。

   

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2025-09-07 08:04:00

😩 生理じゃないのに出血が…|30代後半女性

🌀 来院のきっかけ

「生理じゃない時に、少量の黒っぽい血がだらだら続いて…。下腹部も重だるく張る感じがして痛いんです。

育児と家事のほかに、仕事も忙しくて残業も多く、ストレスでイライラすることが多いです。」

🔍 東洋医学の見立て

「瘀血阻滞」 → 子宮の血流が滞り、余血が排出されずに不正出血として現れる。

・過労と精神的ストレス → 気の巡りが滞り、肝気鬱結に

・気の停滞が長引くことで、血の流れも悪化 → 瘀血阻滞に

・結果、子宮の血流が乱れて余血が停滞し、不正出血として出現

 顔色は赤い、、舌質は紫暗、舌下静脈怒張あり。下半身の冷えとのぼせ、肩こりも強い。

🎯 治療方針

・瘀血を活かし、血流を改善する

・肝気を整え、ストレスで滞った巡りをスムーズに

・気血の流れを調え、下腹部の不快感をとる

📈 治療経過 ※治療回数には個人差があります

2回目:下腹部の重さがとれる、出血の色が鮮紅になり、出血量が少なくなる

3回目:不正出血が止まり、肩こりや冷えものぼせも改善傾向

4回目以降:月経周期を整えて不正出血の再発を防ぐため、治療を継続中

 

💡 ストレスで気が滞ると、それに引きずられて血の流れも滞ります。

すると「黒っぽい血」「ダラダラ続く出血」といった形で体に現れることがあります。

鍼灸では気血の流れを整えることで、出血の改善とあわせて、心身の緊張を和らげることができます。

 

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