治療例集

2025-08-24 09:05:00

🍽️ 好きなものが食べられない...高FODMAP不耐症|40代後半女性

🌀 来院のきっかけ

「パンや麺類、豆類、玉ねぎ、納豆などを食べるとお腹が張って下してしまい、好きな食べ物を避けざるを得ません。外食も不安で友達付き合いも減ってしまい…」

数年前から特定の食品で下痢・腹部膨満が起きやすくなりなり、複数の病院にいき「遅延型アレルギーかもしれない」「過敏性腸症候群(IBS)の可能性」などと診断された。

医師からは「高FODMAP食品を控えるように」と指導を受けたが、食事制限のストレスで気分も落ち込みがちに。

好きなものをもう一度自由に食べたいと願い、体質改善を希望して鍼灸を試してみたいと来院。

📋 主な症状

・臭いの強い下痢(特に高FODMAP食品摂取後)

・腹部膨満、食後のもたれ

・臭いの強いガスが多い

・倦怠感、なんとなくやる気が出ない

🔍 東洋医学の見立て

『食滞』『肝鬱脾湿』

食滞:消化しきれない食物が停滞し、腹部膨満・下痢・ガスを引き起こす。

肝鬱脾湿:ストレスで肝の疏泄作用が低下し、気機が滞って脾の働きを妨げ、湿が停滞している状態。

その結果、「下痢・膨満感・倦怠感・気分の不安定」が繰り返されていた。

🎯 治療方針

・食滞を除き、胃腸の運化を助ける

・肝気を疏泄し、脾の働きを回復させる

・湿をさばき、下痢を防ぐ

上記の目的にあうツボを全身の状態から選び、毎回1~2つのツボに対して鍼をしました。

📈 治療経過 ※治療回数には個人差があります

初診時~8回目(週に2回のペース):

腹のはり、腹痛、下痢の症状について変化は感じられないが、少し気分が明るく前向きになって来たような気がする。

16回目(2か月経過後):

変化:下痢の回数が減ってきた、腹痛の程度も軽くなってきた。

少しきざしが見えてきたかもとうれしそうな表情。

24回目(3か月経過後):

変化:これまでだめだった玉ねぎが入っていても少量なら大丈夫になった。腹痛はするが下痢にはなりにくくなった。

回数を週1回に減らし、自由に外食ができる日を夢見て、以後も治療を継続中。

生活上のアドバイス:

・食事は腹八分目を意識する

・高FODMAP食品は少量から様子を見ながら摂取

・ストレスを溜めないよう軽い運動(散歩)をする

 

🌿 胃腸と心のバランスが整うと、食事の楽しみを取り戻せます。高FODMAPに敏感なお腹や食滞でお悩みの方は、一度鍼灸を試してみてはいかがですか。

 

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2025-08-05 08:49:00

🍟こってり揚げ物を食べるとお腹がピーピー!|20代後半女性

🌀 来院のきっかけ

「外食でこってりしたものを食べると、その後、急にお腹が痛くなってトイレに駆け込むことが多くて…」

数年前から、食後に急な腹痛と下痢を繰り返すようになり、最近は冷や汗が出るほどの強い症状になることも。

とくに外食後に悪化しやすく、不安を抱えながら食事をしている状態で相談をしに来院をされました。

📋 主な訴え

 ・食事をしてしばらくしてほっとしたタイミングに突然の腹痛と下痢

・症状が出ると、冷や汗をかき、動けないほどになることもある

・外食や脂っこい料理が引き金になる

・時に腹痛のみで下痢を伴わないこともある

・精神的な負荷がかかった後に悪化しやすい

🔍 東洋医学の見立て

『脾虚を背景とした肝脾不和(肝気犯脾)』

この方は、食べすぎ・早食い・脂っこいものの摂りすぎなどによって胃腸を弱らせてきた経緯があり、軽い「脾虚」という状態にありました。

そこに加えて、職場での精神的ストレスや緊張が続いたことで、肝の気が乱れ脾を攻める「肝脾不和」という状態がおこるようになりました。

この二つが重なることで、食後に脘腹(みぞおちやお腹)が激しく痛み、下利(下痢)を引き起こすようになったと考えられます。

🪡治療とアドバイス

鍼灸施術では、以下のような方針で適切なツボ一穴を選定して鍼を行いました。

・脾胃の働きを助ける(健脾去湿)

・肝の気の巡りを整える(疏肝理気)

あぶらっこいものはできるだけひかえ、体調の良さそうな日に自宅で料理して少量食べるようにおすすめしました。

また、下痢をした翌日はあぶらっこいものは避けて、お腹にやさしい食べ物をとるようにしてもらいました。

🌱 経過 ※治療回数には個人差があります

初回の施術後:腹痛の程度が軽くなり、冷や汗を伴うことが減少してきた

3回目:下痢の頻度が減少した気がする

2か月経過:週1回の治療を継続し、外食後に症状が出ても、軽い腹痛だけで済むようになってきた

3か月経過: 治療を月2回ほどで継続。食事内容やタイミング、日常のストレスとの向き合い方についてもアドバイスをする。

現在:「外食をそれほど怖がらずに楽しめるようになった」とおっしゃっています。

 

このように、検査では「異常なし」とされる胃腸症状でも、東洋医学では体質やストレスの影響を丁寧にひもといてアプローチします。

特にこの方のように、『脾虚というベースがある』・『精神的ストレスが誘因になる』・『油っこいもの・外食が悪化要因になる』

といった背景が重なることで、「肝脾不和」の症状は繰り返されやすくなります。

日々の食事やストレスとの付き合い方を見直しながら、体質の根本改善をめざしていくことが大切です。

 

腹痛下痢でお悩みの方は、note【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】腹痛下痢と東洋医学もお読みください。 

 

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