治療例集
🍜ラーメン・から揚げ・ビビンバが好き。でもお腹が痛くなってしまう|30代後半女性
🌀来院のきっかけ
「ラーメンやから揚げ、コロッケ、ビビンバなどのこってりしたものが大好きなんです。食べ歩きもたくさんしてきました。
でも、食べた後におへそのあたりに激しい差し込むような痛みが出るようになり、冷や汗が出て動けなくなるんです…」
と来院された30代後半の女性。
ここ数年、食後に強い腹痛や下痢を繰り返すようになり、
「食べたいのに食べるのが怖い」と感じる日が増えていました。
仕事のプレッシャーや家庭内トラブルでの気疲れも重なり、“食べたいのに食べられない”こと自体が新たなストレスになっていたそうです。
📋主な症状
食後30分〜1時間でみぞおち〜おへそにかけて差し込むような激しい腹痛
痛みのあとに勢いある下痢をすることが多い。便は臭いが強く、出た後はすっきりとする。
外食や脂っこい料理(ラーメン、から揚げ、コロッケ、ビビンバなど)で悪化
仕事や家庭でのストレスが強いと悪化しやすい。
痛みが出ると冷や汗・顔面蒼白になることもある。
🔍東洋医学の見立て
この方は『湿困脾土、肝気犯脾』の状態と考えられます。
長年の脂っこい食事や不規則な生活で、「脾(ひ)」=胃腸の消化吸収の力が弱まり、
食べ物をうまく受け止められない状態に。
さらに、
・仕事でのプレッシャー(肝の緊張)
・家庭での気疲れ(心の疲弊)
・食べられないことへのストレス(気の停滞)
これらが重なり、肝の気が乱れて脾を攻めることで、
みぞおち〜おへそに差し込む強い痛みを引き起こしていました。
🪡治療とアドバイス
鍼灸では、次の方針で施術を行いました。
「脾胃」を整え、消化吸収の力を高める(健脾去湿)
「肝」の気をゆるめ、ストレスによる緊張をやわらげる(疏肝理気)
お腹の冷えを取り、巡りを良くして痛みを軽減(温通経脈)
🌿生活アドバイス
脂っこい料理は体調の良い日に、少量をゆっくり味わう。
できれば自分で料理をするか、食材、油などの鮮度が良さそうなお店で買う
「食べられない焦り」よりも「食べられる日を増やす」発想で
🌱経過(週1回 → 月2回ペース)
初回施術後:みぞおちの痛みが軽くなる、肩こりが解消する
3回目:差し込む痛みの頻度が減少し、痛みの程度が軽くなる
2か月後:外食しても軽い痛み、違和感程度ですむことが出てくる
3か月後:「お腹を気にせず食事を楽しめる日が少しずつ増えてきた」と笑顔に
このように、検査では異常が見つからなくても、東洋医学では“ストレスと体質のバランスの乱れ”を整えていくことで不調を改善に導くことが可能です。
仕事・家庭・食事…すべてに気を遣って疲れやすい方ほど、「肝気犯脾」からくるお腹のトラブルを起こしやすい傾向があります。
無理をせず、“食べる楽しみを取り戻す体づくり”を一緒にしていきましょう。
腹痛下痢でお悩みの方は、『note【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】腹痛下痢と東洋医学』もお読みください。
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