治療例集
🦷 ズキズキと歯が繰り返し痛む、疲労で悪化する|50代女性
🌀 来院のきっかけ
「右の下の奥歯が定期的にズキズキ痛む」ということで来院された50代女性。
歯の痛みは、疲れてくると強くなり、特に夜になると痛みを感じやすいとのことでした。
歯医者にいっても特に歯自体に異常はみつからなかったが、何度も繰り返す痛みが辛くて困っていた。
歯ぐきに腫れはありませんでしたが、右下の歯ぐき周辺には熱感がありました。
また、普段から便秘がちで、食事はしっかりと早食いをするほうでした。
📋 主な症状
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右下の奥歯のズキズキする痛み
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疲れると痛みが強くなる
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夜に痛みを感じやすい
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冷たいもの・温かいものによる痛みの変化はない
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歯ぐきに腫れはない
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歯ぐきに熱感がある
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便秘がち
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満腹、早食い傾向あり
🔍 東洋医学の見立て
今回の症例では、陽明の熱が下歯に影響していると考えました。
東洋医学では、上の歯は足陽明胃経、下の歯は手陽明大腸経との関係が深いとされています。
この患者さんは、もともと食事量が多く、さらに便秘がちなことから、脾胃に負担がかかり、陽明に熱がこもりやすい状態にあると考えました。
そこに疲労が加わると、脾の運化の働きが弱まり、胃腸に生じた熱をうまく処理・排出しにくくなります。
その結果、陽明の熱がさらにこもり、その熱が手陽明大腸経に影響して、下歯や歯ぐきに症状として現れたものと考えました。
つまり、
多食・便秘
↓
脾胃に負担がかかる
↓
陽明に熱がこもる
↓
疲労によって脾の運化が弱まり、熱がさらにこもる
↓
手陽明大腸経に熱が影響する
↓
下歯・歯ぐきに熱感や痛みが現れる
という病機です。
「疲れると痛みが強くなる」という訴えも、疲労そのものが歯痛を起こしているというより、疲労によって脾胃の働きが弱まり、もともとこもっていた陽明の熱が強くなったため、痛みが増したと考えました。
🎯 治療方針
そのため、単に歯の痛みを抑えるのではなく、陽明にこもった熱をさばき、歯や歯ぐきに影響している熱を取り除くことを治療の中心としました。
また、陽明の熱が生じる背景にある脾胃の状態にも目を向け、全身の状態を整えていくことを意識しました。
📈 治療経過
まず1回目の治療で、来院時にあった、患部に痛みを感じることはなくなりました。
その後は、今回の歯痛が、単に歯だけの問題として起こっているのではなく、食事の量や便通、疲労など、日頃の身体の状態とも関係していることをお伝えしました。
特に、食事を多くとることや便秘によって陽明に熱がこもりやすくなり、疲労するとさらにその熱がこもって、歯の痛みとして現れやすくなるという身体の状態を一緒に確認しました。
そこで、痛みが出たときだけ治療するのではなく、食事や便通にも気をつけながら、身体全体を整えていくことに取り組みました。
その後は、以前のような歯の痛みが起こることも少なくなり、歯痛を繰り返しにくい身体の状態へと整えていくことができました。
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