治療例集
👁️ボトックスをしてもまぶたのピクピクが改善しなかった|40代後半女性
🌀来院のきっかけ
「眼瞼痙攣と診断されて、ボトックス注射を何度か受けました。
最初は少し楽になる感じがあったんですが、だんだん効いている期間が短くなって、ピクピク感や目の違和感は残ったままで…」と来院された40代後半の女性。
仕事ではパソコン作業が多く、人前で話す機会もあるため、まぶたの動きが気になること自体が大きなストレスに。
「これ以上、注射を続けるのも不安で、他に方法がないか探していました」と話されていました。
📋主な症状
・片側のまぶたのピクピクした痙攣(完全には止まらない)
・ボトックス後も目の違和感・重だるさが残る
・夕方以降、疲れると症状が強まる
・目の奥の疲れ、首・肩こりが強い
・緊張すると症状を強く意識してしまう
🔍東洋医学の見立て
この方は
『肝血虚を基盤とし、気滞・血瘀を伴う肝風内動』
の状態と考えられました。
ボトックスによって「筋肉の動き」は一時的に抑えられても、
・目を酷使する生活
・慢性的な疲労
・精神的な緊張
・首や肩のこわばり
といった 体の背景 が変わらなければ、
神経の不安定さや違和感は残りやすくなります。
この方の場合、「抑える治療」を続ける中で、回復力そのものが追いついていない状態でした。
🪡治療とアドバイス
鍼灸では次の方針で施術を行いました。
・肝血を補い、目と神経を滋養する
・気血の巡りを改善し、緊張をほどく
・首・肩・頭部の血流を促し、目の負担を軽減
・自律神経を整え、回復しやすい体の状態をつくる
眼の周辺および顔面への鍼は行わず、上記に作用するツボを全身の状態に応じて選択し、全身調整を中心に行いました。
💉「ボトックスをしてもだめだった」理由を東洋医学で考える
ボトックスは、
動いてしまう筋肉に直接作用する治療です。
一方、
・なぜ神経が過敏になったのか
・なぜ疲れると悪化するのか
・なぜ左右差が出るのか
といった部分は、
体全体のバランスと深く関係しています。
東洋医学では、
眼瞼痙攣を
✔ 肝の疲労
✔ 血の不足
✔ 巡りの滞り
のサインとして捉えます。
「効かなくなった」のではなく、
体が“抑えるだけでは追いつかない状態”になっていた
と考えることもできます。
🌿生活アドバイス
・目を使いすぎた日は、蒸しタオルでケア
・首・肩を冷やさない
・症状が出たときに深呼吸を意識する
・「また出るかも」という不安を一度手放す
🌱経過(週1回 → 月1回ペース)
初回施術後:
目の重だるさが軽くなり、夜の痙攣が減る
3回目:
ピクピクが出る時間が短くなる
肩こり・首こりが明らかに改善
2か月後:
疲れた日に軽く出る程度まで落ち着くようになった
眼瞼痙攣は、ボトックスが合う方もいれば、体質や生活背景の調整が必要な方もいます。
「ボトックスをしたのに改善しなかった」
「続けることに不安がある」
そんな方にとって、鍼灸は次に選べる現実的な選択肢のひとつです。
無理に我慢せず、抑えるケアから、回復できる体づくりへ。
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